

#11
電池(でんち)って何?
前回は、私たちの生活に身近な電気の流れについて分かったね。
そう言えば身近に電気を生むものに「電池」があるけど、
どうやら#9でみた「電気を通す水=イオン」が、
「電池」の仕組みと関係しているみたいだよ。
さっそくてれみんたちと見てみよう!
登場人物

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パパ、昨日、巨大電池を作ってみたよ。かなみんはなぜか怖がってたけど。
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それは便利そうだね。てれみんは電池の仕組みを勉強したのかい?
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うん。1万光年動く時計を作ってみたいんだ。
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それは面白いね。じゃあパパに電池ついて教えてくれるかい。
電子を流すには、なんとかして電子が流れるように導いてあげないといけない。
うまい具合に電子を受け渡しする化学反応を使うことで、
電子を流しているのが「電池」!
今回は電池の中でも基本といわれる
「ボルタ電池」の仕組みをみてみよう。
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①レモン水の 中に亜鉛と銅板を入れる
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②マイナスの電気をおびた電子を残して、亜鉛がレモン水にとけ出していく。
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③亜鉛板に残った電子は 銅線を通って銅板の方へ向かう
この電子の流れが「電流」となる。これが電池のしくみ!
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電池は家でも簡単に作ることができるよ。やってみよう。
2種類の金属の性質の違いと電気を通す「電解質」の性質を利用して、
電流を起こすもの。
わたしたちの家にある乾電池も、材料は違うけど、
この電池と同じ化学変化を利用した電池だよ。
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①レモンを半分に切る。
②アルミホイルの上に、レモンを切り口が下になるようにおく。
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③レモンの上に、ステンレスフォークをさす。
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④すると、アルミホイルは電子を手放してレモン果汁に溶けだしていく。
⑤手放された電子は導線を通ってフォークの方に向かう。
⑥続けてこの反応が起こることで、電子が流れていくよ。
※金属には、イオンになりやすいもの←→イオンになりにくいものがある
※2種類の金属の「イオンになりやすさ」の差を使って、電圧を生み出している
※乾電池も、基本の原理は同じだよ!
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電池ではどんなものが使われているのかな。
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電気を通す金属や水溶液が使われているんだ。世の中の電池はいろんな材質をたくさん試して発明されたんだ。 みんなとても苦労して作られたものばかりなんだよ。
2019年の日本人ノーベル化学賞も、電池の研究だったね!
もっと知りたい!<電池>ボルタ編
考えてみよう
レモン以外でも電池は作れるの?
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例えば…
レモン以外にも果汁が出るものだとどうなる?
りんご、いちご、バナナ… -
甘くない野菜だとどうなる?
だいこん、にんじん、レタス… -
もはや食べ物でないものだとどうなる?
食塩水を染み込ませたティッシュ、
真水だとどう?
砂糖水だとどう?
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電池で大事なのは「回路」!
・ちなみに、電子がくるっと回って移動できるコースのことを「回路」と言うよ。
・回路が途中で切れてしまっていたら、
電子は行き場所を失ってしまい、電流は流れない。
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私たちの生活になくてはならない電池は、
電気を通すイオン水と2種類の金属を利用して作ることができるんだね。
他にも身近なもので電池が作れないか考えてみよう!